Drops*

博士3年になりました!ひきつづき研究科での日々あれこれをつづります。

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Always on the side of the egg

もう,みーんな知っていると思うけど,村上春樹さんが,エルサレム賞を受賞された。そして,その際のスピーチが話題になった.
http://www.haaretz.com/hasen/spages/1064909.html

これは私が創作をするときいつでも胸に留めていることです。メモに書き,壁に貼るようなことをしなくても,私の心の壁にくっきりと刻み込まれていることです.
「高くて堅い壁と卵があり、卵が壁にぶつかって割れる。そんなとき,私は常に卵の側に立つ」
どんなに壁が正しくてどんなに卵がまちがっていても,私は卵の側に立ちます。何が正しくて、何がまちがっているのかを決めなければならない人もいるのだと思います.でも,それを決めることができるのは,時間か歴史なんじゃないかとおもう。どんな理由があったとしても、壁の側に立って作品を書く小説家がいたとしたら、そんな仕事にどんな価値があるのでしょう?
(一部)

私は,このスピーチを読んだとき,じつは,涙がこぼれたんだ.

私にも小説を書いていた時代があった.私の胸の中にある小穴から見えてしまうものを,物語にのせて語ってきたんだ.不器用にしか生きられない人たち.不器用にしか生きられないがゆえに,壁にぶつかっては傷つき,壊れてしまう.そんな人たちが私の小説のテーマだった.

でも,何かを伝えるための手段は,「物語にのせて語る」ことだけではない.別の記述の仕方もあることを私は知った.その一つが研究だと思ったんだ.研究も同じ.私にとっては,卵の側にたたない研究はあまり価値のないことなんだ.

何が正しくて、何がまちがっているのかをただ明らかにするのではなくて,胸の小穴から見えてしまうものたちを,丁寧に記述していくような研究をしていきたいって,思ったんだ.統計学的な有意確率にだけ頼るような研究ではなくて.
少なくとも,よく考えてデータをとり,誠実に結果を読み,丁寧に考察する,それは基本的なことなのかもしれないけれど,ならばなおさら,基本に忠実でありたいと思ったんだ.


    2009/02/21(土) 08:42:36| ことば | トラックバック:0
  1. | コメント:3
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コメント

日経ビジネスのメルマガでも この日記の数日後に配信されたよ。

まみちゃん、ありがとう。
これをよんでなかったら 自分と関連付けができなかったと思うんだ。
  1. 2009/02/23(月) 10:31:52 |
  2. URL |
  3. らっぱぴょん #tHX44QXM
  4. [ 編集]

勧善懲悪??

強きをくじき、弱きを助く、という水戸黄門のテーマにも通じるものがあるのでしょうか?ただ、業績をつくるためだけの著書や論文にいったいどんな意味があるのか・・・ってことですよね。なんでも、目的、目指すものが大事だと思います。
かっこいい言葉では「志」かな。^^

  1. 2009/03/10(火) 16:42:44 |
  2. URL |
  3. macky #yl2HcnkM
  4. [ 編集]

めちゃめちゃ遅レス・・・ごめんなさい><

う~ん。あんまり難しく考えたことはないのだけど,伝えたいことがあるから発信するというシンプルなことかな^^
  1. 2009/04/13(月) 00:49:55 |
  2. URL |
  3. マミ #-
  4. [ 編集]

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